当サイトでは「貸しギャラリー情報」のページがあって、おそらくネット訪問数では圧倒的にそのページが多いと思われる。ギャラリーを探している作家はもちろんだけど、ギャラリー側がなんらかの情報を探して訪問してくるケースもかなり多いのでは無いだろうか。
 当サイトは個人のHPなので、その「貸しギャラリー情報」ページは自分が好きで情報掲載しているのであって、もちろん掲載料はとっていない。ほとんどはギャラリー側から掲載希望があって掲載している。そのときに一旦掲載はしてもまもなく削除する場合がある。そのあたりはこちらに書いた
 以前書いたのは当たり前の対応もできないギャラリーを掲載し続けるほど酔狂では無いということだったが、最近目立つのは連絡してくる目的が不明なモノが増えてきたと言うことなのである。

 一般常識的な感覚で考えれば、掲載希望のメールを送るときは「掲載希望します」という意思表示を書くのが当たり前でしょう。でも一方的にギャラリーの情報を書き綴ってくるのが急激に増えているのである。つまり情報掲載を希望しているのか、こちらが絵描きだとわかっていて「ギャラリーを使いませんか?」と言ってきているのか、どちらか不明なメールが来る。
 そしてほとんどのメールは「貸しギャラリー情報」ページしか見ていないのか、当サイトが誰がどういう目的で公開しているのかわかっていない。
別にサイト訪問者がどのページをどのように閲覧しようが自由だと思う。どんな人なのかプロフィールを見てみたかったら見れば良いし、そこまで興味なくて内容そのものだけで用が足りる人はそれでも良いと思う。それが嫌できちんとサイトの内容を把握することを求めたいのなら、書籍のような公開方法をとるか、真っ先にプロフィールや内容説明を書いたページにしかアクセスできないようにすれば良い。
 でも仮にも自分のところの情報を掲載してもらおうとする商用施設が、ナビメニューが一目瞭然でついているのに、どういうサイトなのか確認せず掲載希望をしてくるのは何なのだろう?と思うのである。自動リンクでもなくこちらが手作業で情報掲載している(しかも無償)のに、一方的に情報だけを書いてきて、挨拶文も何も無いというのはやはり常識を疑ってしまう。
 そういうメールに、掲載希望なのかギャラリー利用を勧めてるのかの確認返信をすると、文面の不備をわびて改めて掲載を希望する場合と、それっきりで音沙汰なしの場合がある。後者の方が増えてきている。
 自分はギャラリーを利用する側でもあるので、そういう(音沙汰なしのような)非常識な対応をしているギャラリーは誰にも勧めたくないし自分でも利用しようとは思わないのは当然であろう。まぁだからといっていちいちブラックリストを作っているわけでは無いので、そういうギャラリーがどこだったのかはほぼ忘れてしまっているのだけど。

久々のクーラー  (2011.7.12)

 先日ブログに、喫茶店で久々にアイスコーヒーを頼んだことを書きますたが、今度はクーラーです。もちろんエアコンのクーラーです。
 真夏の日中の生まれ(しかも誰もいないお盆の真っ最中)のせいか、暑いのはそれほど苦にはならない。でもさすがに去年今年の異様な暑さには辟易している。それでももともとクーラーも嫌いだったので、自分の部屋でクーラーを使うことも普通に比べたらかなり少ない方だと思っています。
 我が家の中でも自分の部屋は、夏はワンランク暑い。平気で35度くらいになることも多い。一番北側の部屋で、屋根の傾斜が天井に出ているところで、屋根裏というワンクッションが少ないのが大きな原因かと。
 この夏の節電のためもあるが、この夏の我が家はまだ一度しかクーラーを使ったことがない。それもわずか1時間程度。自分も連れ合いも扇風機でしのいでいる。自分の場合は、イラストレーターという仕事上ほとんど家で仕事をしているわけで、避暑するとしたら一階に行くか外出してどこかの店に入るくらいのモノであったりする。
 それでも元々日中は忙しくても暇でも外出することが多いのでそれなりに息抜きにはなっている。これは昨年まで9年ほど母親を介護していた時のリズムに慣れているというのも幾分かはある。日中はヘルパーさんが来てくれたり、来ない日でもお昼ご飯を用意して自分は外出するようにしていたのである。そして夜9時頃寝てくれた後にようやく落ち着いて自分の時間がとれて、好きなことをしたり仕事をしたりしていた。
 それが自分に合っていたのかそのリズムに慣れてしまったからなのかは定かではない。両方だと思うが。

 さて関東は例年よりかなり早く梅雨が明け、猛暑の日々なのである。部屋でパソコンを使ったり隣の工作室でイラストを描いたりするのだが、さすがに今日(この項を書いた日)は暑すぎた。温度計を見ると部屋の温度が35度に迫っていた。で、やむなくクーラーの出番となったのである。久々にクーラーを使った証拠に、運転設定が「暖房」のままになっていた。

 しかし日本人というのは本当に人がいいというか真面目だなぁと思うのは、みんながせっせと節電に励んでいることである。そうしないと計画停電などで自分に跳ね返ってくるからということもあるが、やはりみんなでやらなきゃ、という意識が強いのだろう。
 他でも書いたが、電気を最も使っているのはアメリカである。何しろアパートや借家の場合、家賃に光熱費も組み込まれていて使い放題らしい。だから節約しようなどという意識が起こらないのだとか。
 じゃぁ日本も同じだったらどうするか?というと、使い放題でも節約するだろうというのは想像に難くない。節電の必要が無くても「もったいない」という意識は日本人にすり込まれているし、やはり良い意味の集団意識があるから、タダであっても巡り巡ってだれかが困るというのがわかると節約するだろうし。まぁ奇特な民族ですね^^。

“変なおじさん”  (2011.7.20)

 猛暑の午後、銀座のドトールコーヒーで本を読んでいた。店内は節電の為弱めにクーラーが入っていた。入り始めは暑いけど時間がたつと寒すぎないのでそれで快適である。
 しばらくすると還暦前後の夫婦が入ってきた。まず夫婦は座席を物色した。奥のトイレ手前の席にカップだけ置いてある席があり、そこが空いているのではないか、と話していた。旦那さんは「トイレに行ってるんじゃないか?」とトイレのドアをのぞき込み“使用中”であることがわかると、ほらここの人が入ってるんだよ、ときわめて常識的な判断をした。それでもしばらくその席を注視していて、トイレから出来た人がその席に座ると「やっぱり」という顔をした。
 トイレから戻った人は、すぐにカップを持って立って帰ろうとした。普通なら帰る人がちゃんと席を離れてから席を取るモノだが、旦那さんは狭い通路を帰る人と無理矢理すれ違いながら、割り込むような感じで席を取った。そこまでしなくてもと思ったが、まぁそういう人もいるだろうと言う程度だった。

 やがて夫婦が飲み物を持って席に着いてまもなく、その席から怒号が聞こえた。一瞬何を言ってるのか聞き取れず奥さんに怒鳴っているのかと思った。聞き取れないと言うよりもそんなことを言ってるとは思わなかったからでもある。
旦那さんは

「冷房入れろよ!! 冷房入れろよ!!」

と大声で怒鳴っていた。何度か繰り返すと新たな怒号を発した。

「冷房入れろよ!! 冷房入れろよ!!
こんなのは節電じゃなくて「ケチ」っていうんだよ!!!!
冷房入れろよ!!
経費節減とか言うんならその分値引きしろよ!!
おまえらと東電がもうけてるだけじゃねえか!!
冷房入れろよ!!」

 店内は一瞬事態がわからずシーンとなった。旦那さんは一通りわめくと静かになった。しばらくすると弱冷房だった冷房がさっきより涼しくなった。わめいている間も後も店員は来なかったけど、事態を収める為にクーラーを強くしたのか?と思ったが、やがてまた弱くなったので、適度に調整しているだけのようだった。
 途中、その夫婦の隣に座っていた若い女性が、カウンターの店員のところになにやら言いに行ったが、困った人がいる、というよりも「(それで)クーラーを強くしたのか?」と責めに言ったように見えた。言いながら寒そうに振る舞っていたから。

 またクーラーが弱くなったので、旦那さんがわめき出すかと思った(期待?)が、今度は静かだった。お冷やを取りに行った帰りにその二人の席を見ると旦那さんは険しい顔で新聞に目を落としていた。
 途中で奥さんが店を出たので、やっぱり旦那がおかしいのかと思ったけど、しばらくして奥さんは戻ってきて、特になんでもない感じでいた。よく見ると奥さん自身もちょっとおかしいのかもという顔つきだった。一連の事態でそういう偏見で見ているからだろうけど。

 「またわめき出すかと思った(期待?)」と書いたが、おもしろがっていたわけではなく、今度わめきだしたらつまみ出しに行こうかと真剣に思っていたからなのだ。もちろん相手がやくざもどきとかではなく、力勝負になっても大丈夫そうな相手だからだが。
 でもそこでふと思ったのは「もしかしたら認知症なのか?」ということだった。精神的に問題のある人かもしれないけど、認知症で奥さんも困っているのかも?と思ったのだ。もしそうだとしたら、単純に問題のある人として対応するわけにはいかず、それなりの言い含め方やもって行き方が必要だと思ったのだ。単につまみ出せばその場は収まっても、認知症や精神病の場合はその後に本人が非常に不安定になって家族が困るからである。

 10年くらい前の自分だったらそんなことには思いも至らなかった。昨年まで9年近く認知症の母上を介護して認知症についてもたくさん知ったので、そういう考えも巡るようになったのだ。
 精神的な病気は、病名を当たり障りのない言い方に変えたりして余計になんだかわからなくなったモノもあったりする。認知症もよく考えたら意味のわからない単語である。「不認知」ではなく「認知」できる症状って何なんだ?でもそれなりに認知症は社会に認知されてきているように感じる。
 子供の頃は学校や町に精薄の生徒やおじさんなどが普通にいた。周りもそれをわかってちゃんとそれなりの愛情を持って接して受け入れていた。それを隔離するようになって、そういう人たちの存在がわからなくなるのでますます受け入れが出来なくなってくる。
 学校では精薄の生徒がいると最初はやはりいじめるような感じになる。でもそれは自分たちと違うので好奇心も手伝って突っついている感じだった。そして何が違うのか、自分たちはその人にどうしてあげるべきなのかを接しながら学んだのだ。お馬鹿な教育で「同情(上から目線)」するようになるのではなく、本当の意味での「同情(同じ目線)」を体得するのだ。
 症状によってはどうしても普通の生活の場では無理な場合もあるかもしれないが、平均的な集団を作りたい為に公が「本人の為」という建前で分けてしまったゆがみでもあるのでは。

 冒頭の旦那さんの場合でも、そんな風に突然わめき出すおかしな人は昔もいたが、今よりはいろんな人が普通に一緒に生活していたから、みんな対応の仕方も考えたりわかったりしていたような。普通だったらただのわがままガンコな困ったおっさんが居た、で終わったケースだったかもしれないけど、なんだかいろいろ考えさせられたのであった。

いびきの楽しみ方  (2011.7.27)

 「いびき」ではいろいろおもしろいことがあったりする。漢字で「鼾」と書くのは知らなんだ。いや、本などでは文脈から普通に読んでいたのだろうけど、あまり意識はしなかった。
 自分は豪快ないびきをかく方だとは思わないが、そこそこかくのはわかっていた。連れ合いにもいびきをかいているという事を言われるし、それ以前からも自分で自分のいびきが聞こえることがあったからだ。え?と思われるかもしれないが、おそらくかなりの人が自分のいびきを聞いたことがあると思う。完全に寝入っていないうつらうつらの時に「あ!いびきをかいてる」と気づくときがあったりするのだ。
 連れ合いによると、自分は鼻をならすいびきをかくことが多いらしい。うつらうつらの時によく聞くのは、かるく鼻の奥が空気でこすれるようないびきである。
 自分のいびきが聞こえるときは、周りの音が聞こえているのは意識できていて、それで半分夢を見ているような感じで、途中までは気づかないがある時点で自分のいびきが意識できて「いびきをかいている」と気づくのである。そうなると意識はほとんど覚醒に向かう。まぁこういうのは午後に軽くうたた寝をしている時が多い。睡魔が強くなったときに、ベッドだと完全に寝てしまうので、椅子をリクライニングにしたりして、5~10分ほどうたた寝をするのである。これくらいで目が覚めるとちょうど疲れがとれていい感じになる。これ以上寝るとかえってだるくなったり。

 さてさて、先日初めてと思われるいびきの体験をした。夜ベッドで寝入り始めて、まどろんでいる状態。鼻だったかノドだったか忘れたけど、そのあたりの粘膜を呼吸で揺らしていびきをかいている状態を身体が楽しんでいる感じだったのだ。自分で聞いた自分のいびきとしては今までで一番大きかったと思う。といっても普通のいびき並みかそれよりは小さいと思うけど。まどろみながら、粘膜が振動していびきになっているその振動が心地よかったのか、あえてその状態を無意識に保っていた。しばらくしてそれが自分のいびきだと気づき、起きてしまったが。
 調べたことはないけど、いびきというのは身体がその状態を心地よく感じている部分もあるのか?とちょっとした発見でもあったのだった。

今夏も暴走クーラー  (2011.8.6)

 クーラー全開の夏になった。今年は福島原発などの停止で節電が呼びかけられ、夏の初めは例年よりクーラーは本当に弱めに使われていた。電力不足はまずいが、クーラーが控えめになっているのはとても良いことだと思ったのだった。
 ほぼ毎年のように書いているが、とにかくどこもかしこもいつもいつもクーラーがきつすぎる。客の回転を速くするためにいつまでも居られないようにしてるのか?と思うくらいにきつい。今年は前述のように弱めで喜んでいたらとんでもない。夏休みに入った頃から、もしかすると昨年までよりもきついんじゃないか?というくらいにクーラーがきつい。
 各企業には15%の節電が求められていて、最低限の照明にしたりエアコンを控えめにしたり、それぞれ顕著に節電をしていた。夏になったらより電力は使うはずだから、クーラーをはじめもっと節電されるものと思っていた。でも気のせいか、夏休みに入った頃からあちこちでかつての節電の雰囲気は感じられなくなって、クーラーもガンガンである。企業も工夫して他で節電をしてその分をクーラーに回して、暑い思いをしてるお客を取り込もうとしてるのか?

 確かに、クーラーは控えれば良いというものではない。節電意識が強すぎて熱中症になってしまう人も多いというし。だからほどほどには使うべきところも多いだろう。
でもいくら何でもきつすぎるぞ。やや長時間居る目的の場所、たとえば映画館や喫茶店、特急電車に乗るときなどは、上に羽織るものがないと死んでしまいそうなのだ。先日連れ合いと西武新宿線の特急に乗ったとき、わずか30分の乗車だが、途中で具合が悪くなりそうなほどに寒かった。送風も強いのである。特急券の確認に来た車掌にどうにかならないのか?と聞いたが「微調整はできませんので、すみません」と別にすまなそうな顔をせずに言われた(電車は確かに簡単には調整できないらしい)。そういえば昨年箱根に行ったときも、帰りのロマンスカーが寒すぎて連れ合いが具合が悪くなり、途中で下車してしまった。
 こないだ吉祥寺で小さな中華定食屋に入ったときも、あまりに寒くて注文を取り消して出ようかと思った。足の芯まで冷えてきてつらくなってきたのだ。たかが5分程度待っているだけなのに。おかげで美味い店のはずなのに、早く食べ終わって店を出たくて味がよくわからんかったぞ。

本当におまえら「ええかげんにせーよ!!」

「一番いらないもの」  (2011.8.15)

 先日、ゴールデンタイムのバラエティのコーナーで子供たちに聞いた「世の中で一番いらないもの」のランキングがあった。
 聞き取り調査した対象の子供は小学生である。連れ合いと見ながら、子供が考えそうな事を推測していた。最後の1位を当てる場面で、自分は「菅総理」とかかもしれないと思った。
 小学館の「月刊・小学○年生」というのが昔からあるが、昔と違って近年のは大人顔負けに世の中の情報が載っている。政治に関することや国際情勢に至るまで。なので、そういう答えがあっても不思議ではないと思ったのだ。

 1位を答える時間が迫ってきたとき、自分自身も怖いものが苦手な連れ合いが「おばけ!」と言った。童心に戻って推測した土壇場の答えだった。

 子供たちが答えたアンケート結果、“この世で一番いらないもの”は「戦争」であった。連れ合いの完敗である^^。

夏日、真夏日  (2011.8.22)

 今年も昨年に負けず劣らずの猛暑の日々である。ご存じのように、気温による暑さの呼び方には「夏日」「真夏日」「猛暑日」などがある。
 日中の最高気温が25度を超えた日が「夏日」で30度を超えた日が「真夏日である。元々はこれしかなかったが、近年35度を超える日が多くなり35度を超えた日を「猛暑日」と呼ぶようになった。これはTBS専属気象予報士の森田さんが呼び始めて正式に気象用語になった言葉だとか。正式ではないだろうが、37~8度を超えると「酷暑日」なんて呼んだりしてるし。

 日本社会では、よく言葉を綺麗な言い回しに換えてくさいものにふたをすることがよくある。確かに元々の呼び方がひどかったのでそれで良くなったものも多いけど、呼び方が変わっただけで良くなったと逃げている事柄もたくさんある。ま、それはさておき、この暑い日の呼び方も変えた方が良いのではないかと思うのである。

 自分が小学生の頃、真夏の東京でも32~3度を超えることはほとんど無かったと思う。超えたときは相当暑い日だった記憶がある。それ以前は夏はもっと気温が低かったのか、理科年表には東京の夏の平均気温が27~8度と書いてあって「いつの時代の気温統計だよ」と思ったもんだった。小学校の頃は夕方になれば涼しくなり、夜はそれなりに涼しく、真夏でも早朝は少々ひんやりもしていた。今は夜中に25度より下がらなくても驚かなくなった。

 で、呼び方の変更についてだが、もう25度以上を「夏日」と呼ぶのにはかなり以前から違和感があった。25度じゃ全然夏じゃないだろ、と。それに35度を超えることが珍しくなくなった今では、やたらに「猛暑」などと言われると、余計に暑苦しく感じるだろう。
なので30度以上を「夏日」、35度以上を「真夏日」とずらしても良いのではないのか。政治の世界のように名称を変えただけで改革をしたようにごまかすのとは違って、「猛暑」という言葉をやたらに使わないだけでも気分的にはかなり違うと思うのだけど。
「猛暑日」は平均的な体温である36~7度以上の時で良いのでは。

クッション靴の弊害  (2011.9.6)

 この夏、歩き方に関して目から鱗の事が続いた。夏はサンダルを履くことが多いが、しっかりと足を固定するサンダルをいつも履いている。踵というかアキレス腱の下あたりもホールドするタイプである。それもエアークッションとまではいかなくてもクッション性の良いサンダルを履いていた。
 夏以外でも踵部分の衝撃を和らげる靴底を入れた靴を履き続けていた。だいぶ前に踵部分が衝撃吸収材になっている靴底を入れたら、劇的に徒歩が楽になったからである。それまでは都会で、つまりアスファルトやコンクリートの上を歩く日常で肩や首筋に疲れが来ることが多く、それは地面が固いために衝撃がモロに身体に入り、それが肩付近に負担を与えると知った。

 この夏にその原因が違っていた事がわかり、歩き方が悪いのが一番の原因で、クッション靴はかえって身体のバランスを崩すことを体感した。きっかけはトレーニングコーチである小山裕史さんの「ウォーキング革命」を読んだことだった。氏の事はかなり以前に「奇跡のトレーニング」という本を読んで知っていた。イチローや青木功プロ、その他のアスリートが信頼するトレーナーであり、数々の選手を復活させた人でもある。また、氏の提唱する「初動負荷理論」は、今ではリハビリ効果が高いと言うことで病院などでも取り入れられている。
そのウォーキングの本でエアークッションの弊害を知り、正しい歩き方についても知った。それで自分の歩き方や履き物がどのように影響するのかを意識していたら目から鱗だったのだった。

 よくバッティングセンターへ行くことは何度も書いたが、クッション性の高い靴を履いて打ちに行ってみたらまるで打てない。クッションが良いので身体がブレてしっかり回転しない、つまり地に足がつかないのである。次の時にクッションでない靴で打ちに行ったらしっかりと打てた。歩いているときも違いを意識していたら、クッション靴の時は微妙に足元や膝、腰に負担がかかる。確かに身体には衝撃がないが、クッション靴でなくても正しい歩き方の時は大して身体に衝撃はかからない。それで急遽クッションサンダルはリサイクルに回し、底が平たく固いサンダルを探した。ところがこれがないのである。やたらにクッションサンダルばかりでやっと見つけたのはかなりの安物であった。それほどは長く履けないだろうという代物。でもこれがなかなか良いのである。ちなみに土踏まずが盛り上がっているやつもダメ。
氏の言葉によると、子供のうちからクッション靴を履かせ続けると身体の使い方がうまく出来なくなってしまうらしい。身体が出来上がっている大人ならまだしも、身体の使い方を覚えながら身体を作っている段階ではかなりの弊害だと。それもよくわかるこの夏の体験だった。詳細に興味のある方は是非本を読んでみて欲しい。

イチロー限界?  (2011.9.15)

 プロ野球ファンなら今年のイチローの異変には敏感でしょう。メジャーデビュー以来昨年まで10年連続200本安打を達成し、今年は前人未踏の11年回目がかかっている。でも今年のイチローは全然パッとしない。日本で衝撃のデビューを飾ったシーズン以来、打率3割を切ったことがないが、今年はおそらく3割は無理だろう。年齢も30代後半になり、一部では限界説もささやかれている。そう感じているファンも多いと思う。

 でもちょっと待った!自分もさすがのイチローも衰えたのか?と思っちゃったりしたけど、ちょっと待ったなのである。
 今年は200本安打は厳しいだろう。3割も打てないだろう。でもよ~~く数字を見て欲しい。少なくとも180安打以上は打つと思う。野球選手の衰えは足から来る場合が多いが、今年のイチローはすでに40近い盗塁をしており、メジャー在籍中で比べても多い方であり、ルーキーシーズン以来の盗塁王の可能性もある。
 それによ~~く考えると200本を逃したとしてもそれに近い数字を残している選手を「調子が悪い、限界だ」と見る方が間違っているのではないか。この項を書いている日の時点で、安打数はリーグベストテンに入っている。どの数字を見ても、メジャーでも超一流の数字を残し続けているのである。
 要するにイチローに対する要求があまりに高レベル過ぎるのだ。今までのイチローがすごすぎたので、今年が散々にみえるのではないのか。

 以前にも書いたが日本でプレーしていた頃は毎年のように3割後半の数字を当たり前のように残していたためか、ある年の中盤に3割2分あたりをウロウロしていた頃、野球評論家が「今年のイチローは調子が悪いですね」と言っていた。3割2分は一流の数字である。そんな高い打率の選手に対して「今年は悪い」なんていうのは初めて聞いた。
 イチローがメジャー挑戦を表明したとき、マスコミでは「メジャーでどのくらい通用するのか?」が話題になった。そのときスポーツ評論家の二宮清順氏は自信を持って「打率350 本塁打15本 盗塁50」を予想した(数字は記憶)。実際に一年目の成績は打率350(首位打者) 本塁打8 盗塁56(盗塁王)」でほぼ完璧な予想である。
 また、当時イチローが所属していたオリックスのトレーナーは「皆さんイチローがメジャーで通用するかどうかとおっしゃいますが、彼はそんなレベルではありません。遙かに上です」と断言した。通常プロ選手はシーズンオフやキャンプでの調整で、フォームの改造や矯正を徹底的にやる。シーズン中であれば「ミニキャンプ」と称して、やはりじっくりと調整する。じっくりと身体に染みつかせないと、とっさにプレーには反映できないのである。そのトレーナーが言うには「イチローは、練習中に問題点を発見するとその日の試合で矯正が出来るのです。そんなことが出来る選手は過去にも現在にも見たことがありません」と。

 はてさてメジャーのシーズンも残り少なくなり、イチローの200本安打が無理になってきた悲観的な見方が目立つ。でも守備や走塁での衰えが全く見えない現状を考えると、単に今年の数字がいつもより「良くなかった」だけで、来年はまた「アッ!」と言わせるのではないかとおもったりするのであった。
 ちなみにイチローは今年メジャー11年目だが、過去のメジャーリーガーのスーパースターの多くが「11年目のジンクス」と呼ばれるモノにはまってきたらしい。11年目に突然成績を落とすというのだ。いろいろな説があるもんである。


2012.12追記 今シーズン後半、イチローはヤンキースへ電撃トレードされた。本人のトレード志願によるものとされている。マリナーズでの前半は昨年以上の不振を極めていたが、ヤンキースへ移り見事に全盛期の輝きを取り戻した。要するに万年負け続けるチームで、孤独にモチベーションを保ち続ける限界に達していたのだった。

蚊に刺される!   (2011.9.23)

 自分はとてもよく蚊に刺される方だと思う。うちの庭には蚊が多いのだが、ちょっと出ていると(夏は短パンなので)あっという間に十カ所以上も刺される。同じ条件でも連れ合いは大して刺されない。
 先日まで庭の改装をしていたのだが、造園業者さんも「私もあまり刺されませんねえ」と言っていた。「アルカリ体質だと刺されにくいみたいですよ」と言っていた。ということは自分は酸性体質だと言うことか。

 蚊は基本的に動物が発散する二酸化炭素に反応してやってくる。血を吸うのは産卵期のメスであってオスは血は吸わない。メスは産卵のために吸血して栄養をつけ、それ以外の時期はオスのように樹液などを吸収する。吸血時期のメスはオスが近寄ってくることを嫌うそうである。
 二酸化炭素に反応してくるので、酒を飲んで出来上がってるとてきめんに寄ってくるだろう。だから野外でビール宴会なんかをやるときは、誰かを先にたくさん飲ませておけば、蚊はそいつに集中するという方法を聞いたことがある。効果のほどは定かでないが。

 で、酸性体質・アルカリ体質なんてのがあるのかどうか知らなかったが、調べてみたらどうやら本当らしい。乱暴に言ってしまえば酸性体質は疲労物質がたまっていたりして身体が酸化状態にあるようで。ん~~、連れ合いと比較して自分の方が疲れていると言うことはないと思うし、特に自覚もない。母上も大して刺されなかったから、刺される人は新陳代謝が活発なのかと思っていたが。
 酸性体質か・アルカリ体質かはリトマス試験紙などで簡単にわかるもんでもないだろうし、そもそも連れ合いや先の造園屋さんが刺されにくいと言ってもアルカリ体質なのかどうかも定かではない。とにかく自分がとても刺されやすいのは間違いない。
 虫除けスプレーは嫌いなので(かぶれたことがある)、腰からぶら下げるファン式の蚊よけをぶら下げても、蚊取り線香の真上に立っていても平気で足を刺してくるほどである。
 夏の生まれのためか夏は好きなのだが、この蚊は本当に何とかならんもんか。

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